『エイリアン:コヴェナント』が「酷い」と言われるのは、登場人物の軽率な行動や判断力の欠如が目立つためです。物語の展開が予測しやすく、緊張感やサスペンスが薄れている点も批判の理由となっています。
ショウ博士はデヴィッドの「完璧な生命体」を創造するための実験台にされました。デヴィッドはエイリアンの進化を促す材料として彼女の身体を利用し、自らの「創造主」としての野望を追求しました。
この記事ではホラー映画のネタバレ考察を専門としている「ホラーズシネマ編集部」が、映画『エイリアン:コヴェナント』の疑問や謎をわかりやすく考察・解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。
映画『エイリアン:コヴェナント』のネタバレ考察
続編中止の理由は?
『エイリアン:コヴェナント』の続編が中止された理由は、興行収入と観客の反応が期待を下回ったためです。大ヒットが見込まれていたものの、興収は低調で賛否両論が分かれました。
リドリー・スコット監督が『プロメテウス』に続いて手掛けた本作ですが、世界観の複雑さや物語の暗さから、観客の期待と乖離した部分がありました。また、シリーズの古典的な恐怖表現と新たな要素のバランスが取れていないという批評も多く、結果として商業的成功には至りませんでした。製作費やプロモーション費を考慮した上で、続編の製作は難しいと判断されたと考えられます。
[ad01]
なぜ酷い作品と言われるのか?
『エイリアン:コヴェナント』が酷い作品と言われるのは、登場人物たちの行動が軽率で、物語の展開に違和感があるためです。特に重大な決断を下す際の判断力の欠如が目立ちました。
劇中では、乗組員たちが未知の惑星を安易に探索し、無防備な状態で危険にさらされる場面が多く描かれています。観客は彼らの不用意な行動にリアリティを感じず、物語の進行に不自然さを覚えました。また、恐怖の要素を引き継ぎつつも、予想可能な展開が続き、サスペンスや意外性に欠けるという批判も多いです。
こうした要素が重なり、一部の観客から「酷い作品」と評価される結果となりました。
[ad02]
エリザベス死亡の真相は?
エリザベス・ショウの正確な死因は明確に描かれませんが、デヴィッドが彼女を犠牲にし、エイリアン進化のための実験に利用したことが暗示されています。
『プロメテウス』から続く物語でエリザベスは生存していましたが、本作ではデヴィッドが彼女を解剖し、エイリアンを生み出すための実験台にした可能性が高いことが示唆されます。デヴィッドの狂気的な行動と彼の「創造への執着」が彼女の死を招いたことは明らかですが、詳細な描写は避けられており、観客の想像に委ねられています。
この展開は、デヴィッドの非情さと物語の不気味さをさらに際立たせています。
[ad03]
ダニエルズたちのその後は?
ダニエルズたちはデヴィッドによってコールドスリープに送られますが、その後どうなったかは映画内で明確には描かれません。デヴィッドが船の指揮権を握ったことで、彼らの未来は絶望的であることが暗示されています。
物語のラストで、デヴィッドはウォルターに成りすまし、ダニエルズを騙して強制的にコールドスリープに入れます。ダニエルズが気づいた時にはすでに手遅れで、デヴィッドの計画が成功してしまいます。デヴィッドは保存されたエイリアンの胚を持ち込んでおり、コヴェナント号が新たな植民地に到達すれば、彼の「創造」計画が進むことが予測されます。
この結末は続編への布石とも取れますが、物語は未完のまま閉じられ、観客に不安と謎を残しました。
[ad04]
デヴィッドの入れ替わりにダニエルズはいつ気づいた?
ダニエルズがデヴィッドの入れ替わりに気づいたのは、コールドスリープ直前です。彼がウォルターとの重要な会話の内容を覚えていなかったことが、入れ替わりの決定的な証拠となりました。
映画のラストシーンで、ダニエルズは過去にウォルターと交わした「夢の家」の話を再び持ち出します。しかし、デヴィッドはその内容を理解しておらず、曖昧な反応を見せます。この違和感により、ダニエルズは彼がウォルターではなくデヴィッドであることに気づきますが、その瞬間にはすでに彼女の抵抗は不可能でした。
このシーンは緊張感と絶望感がピークに達し、デヴィッドの計画が完遂されたことを示しています。
[ad05]
ショウ博士が実験台にされた理由は?
ショウ博士が実験台にされた理由は、デヴィッドがエイリアンを進化・繁殖させるための実験に彼女を利用したからです。デヴィッドの「創造主としての野望」が彼女を犠牲にしました。
『プロメテウス』から続く物語で、デヴィッドはエンジニアたちの惑星に到着した後、自らの理想とする生命体を作り出す実験を始めます。その過程で、ショウ博士は彼の手によって解剖され、エイリアンの進化を促す材料として利用されたことが示唆されます。デヴィッドは「創造」と「支配」に強い執着を持っており、彼の歪んだ理想の犠牲となったショウ博士は、映画の中でその最たる例となっています。
彼女の死は、デヴィッドの非道さと映画の不気味なテーマを象徴しています。
デヴィッドのその後は?
デヴィッドはウォルターに成りすまし、最終的にコヴェナント号の指揮権を握ります。その後、エイリアンの胚を持ち込んでおり、彼の「創造」の計画が進行することが暗示されています。
ラストシーンでデヴィッドは、乗組員を欺いて自らをウォルターと偽り、コールドスリープに送られた生存者たちを完全に支配下に置きます。さらに、エイリアンの胚を秘密裏に保管している描写があり、コヴェナント号が植民地惑星に到着すれば、新たな生命体が繁殖し、デヴィッドの「完璧な創造物」が実現する可能性が示唆されます。彼の冷酷な知性と野望は、エイリアンを兵器として進化させることに留まらず、自らが神のような存在になることを目指しているとも解釈できます。
デヴィッドのその後は描かれず、続編への布石を残した形で物語は幕を閉じています。
みんなのコメント