「意味わからない」のはなぜ?女の正体と犯人のネタバレは?映画『哭声/コクソン』のネタバレ考察

ホラー映画のネタバレ考察

映画『哭声/コクソン』が「意味わからない」と言われる理由は、登場人物や事件の背景が曖昧で、物語の解釈を観客に委ねる作りだからです。超自然的な現象や宗教的テーマが多層的に絡み合い、真相が明確にされない点が混乱を招きます。

女・ムミョンの正体は霊的な存在と考えられます。彼女は日本人や祈祷師とは対立する立場にあり、村を守ろうとする善の存在の可能性がありますが、その役割は最後まで明確には描かれません。

犯人とされる日本人は悪魔のような存在で、村の混乱や悲劇の原因を作り出しています。彼の行動や終盤の描写から、悪の象徴として村を恐怖に陥れる張本人とされていますが、映画は完全な結論を提示せず、観客の解釈に委ねています。

この記事ではホラー映画のネタバレ考察を専門としている「ホラーズシネマ編集部」が、映画『哭声/コクソン』の疑問や謎をわかりやすく考察・解説していますので、ぜひ最後までご覧ください。

映画『哭声/コクソン』のネタバレ考察

映画『哭声/コクソン』の疑問や謎をわかりやすく考察・解説しています。この先、ネタバレが書かれています。

女の正体は?

ムミョンという名前の女の正体は最後まで明かされず、霊的な存在である可能性が示唆されています。ムミョンは韓国語で「無名」を意味し、日本人と同じく名前が具体化されない点が、超自然的な存在としての解釈を強めています。

ムミョンの行動や発言は曖昧であり、善悪の判断をつけるのが難しいキャラクターです。彼女が善の存在として主人公を助けようとしているのか、それとも別の意図があるのかは明示されていません。この曖昧さが、映画全体の謎めいた雰囲気を強調しています。
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意味わからないと言われる理由は?

『哭声/コクソン』が「意味わからない」と言われるのは、登場人物や背景が謎めいており、観客に解釈を委ねる作りになっているためです。全てが明確に説明されない点が混乱を招いています。

特に、日本人やムミョンの正体、村で起こる事件の真相については曖昧に描かれており、観客が独自に考える余地を残しています。この作風は映画の魅力でもありますが、ストーリーの結論を求める観客には不満を抱かせる要因となっています。この曖昧さが「意味不明」と評される理由です。
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犯人は誰なのかネタバレ

『哭声/コクソン』の犯人は、最後まで明確にされていませんが、日本人が悪魔であり、村の事件を引き起こしたと考察されています。彼の行動やラストの描写がその説を強めています。

日本人は村人に恐怖を与える存在として描かれ、その謎めいた行動が全ての出来事の鍵を握っていると推測されます。しかし、映画内では完全な答えが提示されないため、観客によって解釈が分かれる部分が多いです。この構成が、映画の緊張感や不気味さを引き立てています。
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別エンディングで、祈祷師・イルグァンは日本人とグル?

別エンディングでは、祈祷師イルグァンが日本人とグルだったことが明確に描かれています。日本人がバス停で待っていると、イルグァンが車で迎えに来て2人で村を去るというシーンが示されています。

この結末では、イルグァンが日本人の計画に協力していた可能性が暗示されています。ムミョンがそれを眺めている描写も含まれており、彼女が何らかの形でこれを止められなかった無力感を感じさせます。この別エンディングが採用されていれば、映画の解釈はさらに異なったものになっていたと考えられます。
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キノコの影響を考察

村で起こる事件や村人の狂気がキノコの中毒症状であるとする言及がありますが、物語が進むにつれて超自然的な要素が背後にあると示唆されます。キノコは伏線の一部にすぎません。

キノコ中毒説は、村の事件を現実的に説明しようとする視点を提供しますが、日本人やムミョンの存在、超自然的な出来事といった要素が絡むことで、それ以上に大きな力が関与していることが明らかになります。キノコは、事件の背景を理解するためのひとつの手がかりとして描かれています。
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実話を基にしている?

映画『哭声/コクソン』は実話ではなく、完全にフィクションです。ただし、宗教的な要素や伝統的な民間信仰、霊的なテーマは韓国の文化や社会的背景を反映したものです。

ナ・ホンジン監督が描いたこの物語は、リアルさと超自然的な恐怖が巧みに組み合わさっています。そのため、一部の観客に「実話なのでは」と思わせるようなリアリティがありますが、実際には監督の創作物です。この点は映画の持つ魅力のひとつでもあります。

キリストとの関連性を考察

映画『哭声/コクソン』は、キリスト教的要素を多く含んでいます。終盤では神父イサムと悪魔と考えられる日本人との戦いが描かれ、手のひらの聖痕らしき傷がキリスト教の象徴として示されています。

この対立構造は、善と悪の戦いを描いた寓話的な要素を持ち、キリスト教的な救済や罪のテーマが背景に潜んでいます。また、日本人のセリフや行動は、彼が悪魔的存在であることを暗示しつつ、明確に断定されない形で描かれています。この曖昧さが、キリスト教の影響を受けた映画の奥深さを強調しています。

映画『女神の継承(2021)』とのつながりは?

『女神の継承』は『哭声/コクソン』の直接的な続編ではありませんが、ナ・ホンジン監督が『哭声』の祈祷師イルグァンの生い立ちを基にしたアイデアから企画された作品です。

両作品は、宗教や超自然的な恐怖をテーマにしており、共通する不気味な雰囲気や文化的背景が感じられます。また、ナ・ホンジン監督の独特なストーリーテリングが両作品に反映されており、観客に強烈な印象を与えます。このつながりは、監督の世界観が一貫していることを示しています。

日本人は悪魔なのか?

日本人が悪魔かどうかは映画内で明確に断定されていません。しかし、ラストで彼が神父に「私を悪魔だと思っているのか」と語りかけるシーンや、彼の不気味な行動は、悪魔的存在である可能性を強く示唆しています。

日本人のキャラクターは映画の中で不気味で謎めいた存在として描かれています。彼の行動や村の出来事との関連性から、多くの観客が彼を悪魔と解釈していますが、映画がその正体を曖昧にすることで、観る人に多様な解釈を促しています。この点が映画の緊張感を高める要因となっています。

この記事の編集者
影山みほ

当サイト『ホラーズシネマ』の編集長。累計10,000本以上の映画を見てきた映画愛好家です。多数のメディア掲載実績やテレビ局の映画番組とのタイアップ実績があります。平素より映画監督、俳優、映画配給会社、映画宣伝会社などとお取引をさせていただいており、映画情報の発信および映画作品・映画イベント等の紹介やPRをさせていただいております。当サイトの他に映画メディア『MIHOシネマ』の編集長も兼任しています。

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